「女子学」について
女子学についてとは
基本的に研究対象は、女性の趣味的行動・消費行動やサブカルチャーです。
あんまり、社会問題とか硬いテーマとかは扱っておりません。
「女性学」ではなく、「女子学」を名乗っているひとつの理由は、その点にあります。
それらの領域の中で、「女子学」がとくに照準を当てているのは、「女子的なスタイル」の明確化です。社会学の言葉を使って、「女子のエートス」といいかえてもいいでしょう。
たとえば、「女子会」という現象があります。この言葉は、「2010ユーキャン新語・流行語大賞」(「現代用語の基礎知識」選)にトップテン入りして、一躍、脚光を浴びました。この「女性だけの飲み会」が注目されるのは、居酒屋という男性的な領域に「女子的なスタイル」(従来の男性的なふるまいとは異なるふるまい方)を持ち込んだからではないでしょうか。
つまり、従来の(しばしば男性的とされる)スタイルとは異なった「女子的なスタイル」に注目して、その実態をあきらかにしていくというのが「女子学」です。
もちろん「女子的なスタイル」や「女子のエートス」という名のものとに、女性の体験を過度に平板化してしまったり、均質化してしまうことには注意が必要です。この点に留意しつつ、「女子的なスタイル」を自由に探求していく学として、「女子学」を考えました。